「人のセックスを笑うな」と「リンダ リンダ リンダ」を見ました

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「人のセックスを笑うな」と「リンダ リンダ リンダ」を見ました。

 ずっと借りたかった「人のセックスを笑うな」をTSUTAYAで借りました。ずっと借りたかったのになぜ借りなかったかというと、「松ケンのセックスが見たいんだな」と店員さんに思われるのが恥ずかしかったからです。

 で、借りて見てみたところ(やる気になれば借りられるもんです。)、やはり松ケンのセックスを固唾を呑んで待ちわびる映画でした。厳密に言うと松ケンのセックスは見られませんが松ケンのセックスと地続きのキスは見られます。

 松ケンのセックスが見られなかったら期待はずれかと言うとそうではなく、みるめ(松山ケンイチ)の「男の子」っぷりはとても素敵で見てるだけでドキドキしたし(小さい尻! グレーのセーターと紺のダッフルコートの可愛いこと!)、永作さんのもう十八番と言ってもいいようなファムファタル演技は他でも見たはずだがやはり新しい(シルクスクリーンを刷り出す手際も美しかった)。

 年下の可愛い大学生とセックスをするときに、あのパンツとあのババシャツなんだーというのはなかなか勇気をもらえる設定ですが、永作さんは女優さんだし、そもそも映画なのだし、一般人はうかつに真似してはいけないよなと肝に銘じました。

 脇役も贅沢。
 みるめに恋心を抱きながら「友達」というスタンスからこぼれるのもちょっと怖いよなと思っているえんちゃんを、蒼井優さんが切なくかわいく演じているのはもちろんいいのですが、その魅力を引き出している忍成修吾さんが今作の発見でした。
 「ウルルン」で引きこもりがちに銀製品をつくってた人、オタクとかサイコパスとか癖のある役が多い役者さんという印象しかありませんでしたが、ここでの堂本くん役は自然で地に足のついた存在感があって見事でした。

 そして「リンダ リンダ リンダ」。ぶっちゃけ、松ケンのセックスが見たい人ではなく、近年の日本映画を冷静に鑑賞したい人、という印象を店員さんにカモフラージュするためについでで借りた1本でしたが、これがすばらしくよかったです。

 話は、ある高校の文化祭に出演予定の女の子バンドが本番直前にメンバーが怪我して、それがきっかけで仲たがいして分裂、コピーバンドでも出たいというメンバーが、欠員だったボーカルに韓国留学生を据えて、たった3日でブルーハーツの曲を3曲練習し本番で演奏するまで。というだけのことなのだけど、細部がいちいちかわいらしくあったかい。
 文化祭の模擬店の、やる気は買うけど突っ込みどころ満載のオペレーションのだめな感じと、それでも本人たちは満足だし幸せという裏腹な感じや、誰も決めずになにかとだらだらしちゃう、けど楽しい感じ。懐かしい。

 学校ではとんがってるギターの恵(香椎由宇)が元カレと一緒にいるところを仲間に見られてちょっと恥ずかしいけど「全然平気!」みたいな意地っ張りとかも、あったあった!と思い出す。

 バカだった不器用だった、と思い返してみるけど、バカも不器用も変わってない?と不安になり、一方安心もする。

 韓国留学生のソンを演じるペ・ドゥナもよかった。悠木千帆時代の樹木希林(「寺内貫太郎一家」です)を髣髴する、若いのに老成した面白演技だった。
 秋に公開予定の是枝監督の「空気人形」という映画も面白そうなので見てみたい。ペ・ドゥナ、ダッチワイフ。しかも持ち主は板尾創路なのですから。

 ソンさんが韓国語で喋っても「わかんないよ~」と言ってるメンバーたちなのだけど、途中から当然のように通訳もなしに普通に通じてしまう、というシーンもあって、「心が通じた」を表すこんな方法もあるのだと感動する。

 そのペ・ドゥナに突然、恋の告白をするマッキー役がなんと松山ケンイチだった。しかも韓国語で(たどたどしかったが)。こっちにも出てたとは知らなかった。はっきりとまだもっさりしていたけれど、明らかに「何かある」風情でした。

 なんだ結局松ケンかよ。っていうか、考えてみると「松ケンのセックスを見たい人」をカモフラージュしようとして借りたのに、こっちにも松ケン出てたってことはかえって「すっごい松ケンファン」しかも「松ケンのセックスを見たい人」に思われてないか? ないか。

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