「スマイル」9回目を見ました。
裁判員制度のもと、ビト(松本潤)の裁判が始まる。争点は極刑か否か、と厳しいのです。今回は正当防衛とはいえ林(小栗旬)を殺意をもって殺しているわけだし、林の濡れ衣とはいえ前科として残ってる殺人も冤罪は証明されていないのだから仕方なし。
裁判は3人の裁判官と6人の一般人にゆだねられました。トラック運転手(モロ師岡)、エリート商社マン(忍成修吾)、キャリアウーマン(櫻井淳子)、堅物教師(浅野和之)、専業おばさん主婦(大島蓉子)、押しの弱そうな主婦(酒井若菜) と、同クールで放送中の「魔女裁判」の裁判員のラインナップと結構かぶっているのが面白い。
バリエーション豊かに、と思っても想像力には限界があります。
一馬(中井貴一)はビトに、「裁判員も世間も、ビトを凶暴な殺人犯だと思っているし、在日外国人と誤解したうえでレッテルを張って楽しんでいる」と言います。マスコミも当然、ビトを悪人扱いするでしょう。つまり、ビトの勝算は著しく低いのです。
しかも検察官は一馬に遺恨を持つ北川(甲本雅裕)。ビトの弱点をいやらしいほどに突っついて、死刑を勝ち取ろうとやる気満々です。
一馬としおり(小池栄子) の地味ながら堅実な弁護、そして町村フーズのお母さん(いしだあゆみ)が証言台に立ち、ビトがいかに心優しく、毎日をいかに一生懸命生きているかを力説すると、裁判員は「あの被告、世間で言われてるほど悪い人じゃないみたい」「2人も殺したようには見えない」という意見に傾いていきます。極刑は免れたように思えました。
そしてダメ押しに花ちゃん(新垣結衣)が証言台に立つことになります。極悪人はビトではなく林だったと、林から激しく蹴られ、ビトが犯行を犯さなければレイプの危険性もあったことをアピールするため。
しかしこれが裏目に出ます。一馬の質問に対する受け答えで花ちゃんは裁判員に「林は相当凶暴だったようだ」という印象を植え付けることに成功しますが、検事の質問の際にハプニングが起こるのです。
1つはよいハプニング。北川が執拗にビトの凶悪性を捏造しようとするのに対し、「ちがいます」「ちがいます」と法廷に掲示されるボードに書き付けているうちに花ちゃんの失っていた声が戻るのです。「彼はとても優しい人です。わかってください!」と。
そして最悪のハプニング。北川が花ちゃんの素性を明かしてしまうのです。花ちゃんの父親が世間を騒がせた詐欺まがいの新興宗教の教祖だった、と。言ってみれば「オウム真理教の娘!」と暴かれるようなもの。
花ちゃんは過呼吸に陥り、倒れてしまいますし、法廷は大混乱。これではビトの冤罪も情状酌量もあったもんではありません。