火事。現場に初老の男性と、カーペットにくるまった子供の遺体が残されていた。
遺体の男性は今成さん(平田満)。62歳の警備員だ。現場にはキーホルダーだけ焼けただれたカギが落ちていた。大己(瑛太)の研究室で解剖が行われる。
今回は特殊な事情があった。それは今成さんが肝炎を患っていたこと。誤って体液に触れれば感染の危険があるので「解剖には注意が必要よ」。玲子さん(矢田亜希子)が言ってる先から哲平(遠藤雄弥)が組織サンプルを床に落とし、シャーレの破片で指に傷を負ってしまう。佐川(時任三郎)が急いで処置をするが、検査をしてみないと感染の有無はわからない。で、とりあえず検査入院→自宅待機となる。
この日、本当ならアキ(石原さとみ)が解剖をするはずだった。でも、アキは留学のための試験で、哲平が代わりに解剖に入ったのだ。だからアキは「自分のせい?」と負い目を感じてる。哲平は眠れない夜を過ごす。
佐川には監督責任問題が浮上する。というかそもそも「学生の自主性を重んじすぎでは?」と教授会の評判が悪いのだ。
そんななか、大己は今成さんのことで「なぜなぜ」と頭をひねっている。火災の原因はストーブの消し忘れらしく、はじめに疑われていた「今成さんによる放火説」はなくなったものの、「なんであそこにいたの?」「なんでカーペットに包んでた?」と謎が目白押しなのだ。でも亮介(生田斗真)たちは「哲平が大変なときに、どうでもいいだろ!」と大己を責める。
アキが哲平を見舞いがてら、「私のせいで...」と謝りに行く。と、哲平は荷物を整理していた。「感染しててもしてなくても法医学を止める。死を他人事だと思っていた。解剖される立場に立ってはじめて、死を考えた。こんなんじゃ解剖医失格だ...」と。
大己は今成さんの仕事仲間の取材。「神経質で難しい人だった。新聞の詰め将棋をひとりでやってるような人だった」らしい。
そんななか、大己は今成さんが科学警察研究所=科警研の研究員だったことを知る。なんと、火事を分析する「火災のプロ」だったのだ。火災のプロがなんで火のなかに飛び込んだんだろう? 大己のどうしてどうして......が止まらないでいると、亮介が「今回はもうやめよう」とストップをかける。「哲平もアキも落ち込んでるから」と。でも大己は「オレだって心配。でもそれとこれとは違う。危険を顧みずに火災現場に飛び込んだ今成さんの声がどうしても知りたい」と食い下がり、聞き込みを続ける。
大己は科警研時代の今成さんの部下・矢野さん(田中実)に話を聞きに行く。思い出話を聞くうちに、研究室に『CSI』のDVDを見つける大己。聞けば今成さんにもらったもの。実は、今成さんの肝炎感染の原因は矢野さんのミスだった。この件で矢野さんが落ち込んで引きこもっていたとき、今成さんが贈ってくれたのだ。今成さんは「この仕事をしている以上、命の危険は覚悟のうえだ。オレに申し訳ないと思うならこの仕事を続けろ」と励ましてくれたらしい。
矢野さんに紹介され、大己は今成さんの長い知り合い・三島さん(志賀廣太郎)に会う。そして、火災現場にあった「黒こげのキーホルダー」が、今成さんが初めて立ち会った火災現場で拾ったものだと教えられる。火災はコタツの消し忘れで起きたもので、亡くなったのはその家の男の子1人。無惨に焼けこげた息子の姿に、遺体の確認に来た両親が膝からくずおれたのを今成さんは見ていて、惨劇を忘れまいとキーホルダーを持ち帰ったのだという。
その頃、蕪木(泉谷しげる)の検査で、子どもが包まれていたカーペットが防火加工が施されていたことが判明する。燃えにくい特殊な加工で、しかもけっこう重い...。大己恒例の熟考がスタート。そして、「助けたかったんじゃないんだ......」と思い至る。
今成さんが現場に着いたときには、もう子供は死んでいたのだ。でも、今成さんは遺体を黒こげにはさせたくなかった。ただでさえ子どもを失った親は辛いのに、無惨な遺体を見せてそれ以上に苦しめたくなかったのだ。だから、長年の経験で「防火加工だ」と判断したカーペットで子どもの遺体をくるんだのだ。
今成さんはつまり、自分の身の安全は後回しに、遺族のことを思って遺体をせめてこげないようにと行動したわけ。最後までプロだった。すごい!
さて、哲平は仲間たちや親の叱咤激励の末、検査結果にかかわらず法医学を続けると決意。大己からは今成さんの命がけのプロ根性を聞いて、「僕もプロに!」と奮い立つ。今成さんが哲平の好きな『CSI』ファンだったことも少なからず影響したみたい。
そして、仲間たちが神頼みするなか結果が出る。感染してませんでした~よかったよかった!