半額シールの貼られた牛細切れ肉と目覚まし時計が入った買い物袋を提げて歩いていた野間口静代さんが突然倒れて亡くなり、大己(瑛太)の研究室に運ばれてきた。
今日は大己と羽井くん(佐藤智仁)が執刀担当で、ちょっと緊張。いざ、メスを入れようというところで「解剖するな!」と割り込んできたのは亡くなった静代の夫、野間口(石橋蓮司)だった。「解剖したって生き返るわけじゃない」という夫の主張で、遺体は死因不詳のまま遺族の元へ戻ることになる。
解剖をしない選択もある、しかし本当に死因がわからないままでいいのかな? アキ(石原さとみ)は心配し、大己と一緒に野間口に話しにいく。
野間口さんは手作りの靴屋だった。店頭にならぶハイヒールを眺めてアキが「こんな靴欲しいな」と言う。「サイズは22.5」と聞いて、野間口さんは「うちのと一緒か」と妻を思い出す。
と、そこに荷物が届く。静代さんが「どうしても」と言って買ったドラム式洗濯機。「結局使わずに死んじまった...」 亡くなった奥さんの思い出話などを聞くうち、野間口は大己とアキに心を開いていく。が、アキが自らの母親を亡くし、死因不明のままだった体験談を語っても、解剖したほうがいいのはわかっているが、「手を切っただけで大騒ぎだったのにメスで切り刻まれたらかわいそう」と、野間口さんの気持ちは変わらない。
静代さんの事件前の動きが少しずつ掴めてきた。タイムセールで転倒し、脇腹を打ったのが原因だろう。とみんななんとなく納得するが大己は「なんとなく」では諦めず、静代さんが出かけたスーパーへ。「転倒したのになぜ、救急車呼ばなかった?」と大己の問いに店員は「大したことなさそうだったから」と答える。事実、静代さんは歩いて帰ったのだ。
大己がまた靴屋へ行くと、野間口さんは棺に入る静代さんにはかせるための靴をつくってた。傍らには犬のこうすけ。静代さんの要望で飼い始めたばかりだった。
買い物袋に入ってた牛肉の話になると、「あれは肉豆腐用だよ」と野間口さん。「好物だったけど、最近は毎日肉豆腐でね。ボケてたのかなあ...」
静代さんのお葬式の日。焼き場に行ってしまえば、死因は永遠に不明のままとあって、大己は最後まであちこちを調査している。そして、静代さんが目覚まし時計を買った電気店で決定的な証言を得る。「店に来たとき、具合悪そうだったなあ。大相撲中継結びの一番を一緒に見てたんだけどねぇ」 大相撲中継...タイムセール...そうか!
大己は気づく。静代さんはタイムセールで転倒する前からもう具合が悪かったんだ! だってタイムセールは大相撲の放送が終わった後だから。
火葬場に出発する寸前、大己は野間口さんの家にたどり着き、今まででわかってきたことを話す。そして、「静代さんは何か病気を隠してたんじゃ? 解剖させてください。静代さんの最後の声を聞かせてください!」と頭を下げる。野間口さんもぐっとうなずく。
解剖の結果、死因は脾臓破裂出血性ショックとわかった。直接の原因はやはり、転倒の際に脇腹を打ったことだった。しかしそれ以上の事実、末期の胃ガンがみつかったのだ。
大己たちは野間口さんに報告にいく。直接の死因と、そして末期の胃ガンだったこと。そうか、だから野間口さんが家事をしやすいように新型の洗濯機を買い、寂しくないように犬を飼い(静代さんは犬が苦手だったのだ)、せめて生きているうちにと、連日肉豆腐をせっせとつくったのだ。死を前に、静代さんがまず思ったのは夫のことだったというわけ。
そして、亡くなったときに持っていた目覚まし時計。時刻を合わせてアラームを鳴らしてみると「お父さん、朝ですよ!」と静代さんの声が! そう、好きな音声を録音してアラームとして使えるタイプだったのだ。野間口さん、男泣き。