就寝中の中学生・深田雪乃さん(川島海荷)が何者かに襲われるという事件が起きる。雪乃は何も覚えていないが、部屋は相当荒らされ、壁には「死ね」と殴り書き。犯人は人ではないかも、という母・晃子(かとうかずこ)の謎の証言から、キイナ(菅野美穂)とタケル(平岡祐太)の別班が担当となる。
家に行って話を聞くと、雪乃はおびえており、父・雄三(大高洋夫)と晃子は「ここへ越して来てから原因不明の振動やラップ音がある」と怪奇現象を報告する。ポルターガイスト?
恐れて暗い顔をする雪乃に明るく話しかけるキイナ。アッという間に仲良しになるが、そんな2人の前にあったティーカップが突然カタカタと揺れだす。なんだこの家!?
捜査が進むと外部からの侵入はなく、家族の犯行(特に母親が怪しげ)と雪乃の自傷が疑われた。しかしキイナは「霊では?」と発言、捜査一課一同「は?」という表情だが、いつもの「キイナ」が始まった。とりあえず監視カメラで部屋の様子をウォッチする。夜食をモソモソ食べながら「風水的には問題ないのに...」と呟くキイナがおかしい。曰く「古代の環境学」なのだそうだ。
カメラで雪乃の部屋を監視していると夜中にヘンな音。振動。そして!雪乃がむっくりと起きだし自分で部屋をめちゃめちゃにしはじめたではないか。暴れる少女を押さえつけるとすごい力。しかも雪乃ではなく「サトシ」と名乗る。8年前、雪乃が3歳の時に事故で死んだ兄だ。そして「サトシ」は「お前が僕を殺した」と母を指差す。ええ~!
8年前の事故は、家族で湖に遊びに行ったときのこと。母が目を離した隙に雪乃と2人でいたはずのサトシが水死したのだ。母が発見した時にはすでに心配停止。当時の尋問に対する晃子の答えはあいまいだったという。怪しい。しかも、家にはサトシの遺品はおろか写真すら見あたらない。なぜ?
謎は残るが雪乃の自作自演とわかったからには捜査班は撤退のはず。しかしキイナは「雪乃ちゃんが心配」と雪乃を守るべくケーキ持参で家に。しばし話していると、雪乃が「私なにかお兄ちゃんの話しました?」と問うてくる。事件のことはもちろん、父も母もサトシの話をするのをいやがるのだという。思い出すのがつらいから?それとも?
と、またまた家を謎の振動が襲う! そして屋根裏部屋に続くタラップがブラリと降りてきた。「おや?」とキイナが上がってみるとそこには、ランドセルや本や、サトシくんのものが置かれていた。続いて来た雪乃はふと兄の写真を手にする。そして思い出すのだ。「私がお兄ちゃんを殺した!」
子どもの証言には信憑性なし、といつもどおりの雅(沢村一樹)のクールな判断で捜査打ち切りに。しかしキイナは思った。「何も解決してない...」 今後の方針が定まらずぼんやりしていると、雪乃の家の屋根裏にあった本に貼られていた「ゆ」というかなシールが自分の持ち物にくっついているのに気づく。これが後で......。
そんな中、雪乃が失踪したとの報告。両親もキイナとタケルも必死で探し回る。橋から身を投げようとする雪乃を救ったのは雅だった。なんだ気になってんじゃん。
両親は8年前の真実を知っていた。サトシくんは雪乃が湖に落とした帽子を拾おうとして転落、そのまま死んでしまった。事故なのだが「自分のせいだ...」雪乃は言い張り、事故以来話をしなくなった。医者からは「心因性記憶喪失」と診断された。だから両親は、せめて雪乃がサトシを思い出してつらい思いをしないようにと、写真からなにから、サトシの思い出の品をすべて屋根裏に封印してたのだ。
「お前が殺した!」と指さしたのは母ではなく、母の後ろにあった自分を指していたのだ。なるほど。
「お兄ちゃんがトリツイタ!」とおびえ続けている雪乃を守るため、キイナは心霊現象を解明すべく科捜研へ。元カレ・真一郎(塚地武雅)は、雪乃の家に起きる振動を共振現象だろうと分析する。
物の持つ振動の周期が同じだと離れていても振動が伝わることがある。特に低周波が原因になることがほとんどだとアドバイスを受け、調べてみると近くにパルプ工場があった。これで振動の謎は解明された。
それからラップ音。これもかんたんに解明される。温度差で建材で伸び縮みしたり、最近は水圧を変える家電が増えたため、水道管が鳴ることが多いのだ、と。
サトシが雪乃に憑依しているのではないか?という謎は人格交代という心理学的な症例で説明がつく。憑依したときの馬鹿力は筋力発揮のリミッターが外れるからなのだ。
てなわけで、事実はすべて解明された。が、雪乃が「死んだ兄に恨まれている」と思い込んでる事実は、いくら理屈を並べられても消えない、と雅がまたクールに指摘する。
「じゃあどうしたら...」と悩むキイナが思い出したのが「ゆ」のシール。これからあることを閃き、屋根裏部屋で「サトシくんは雪乃ちゃんをうらんでない」という証拠を発見する。
「ゆ」の他に背表紙にシールが貼られていた本は14冊。それを並べ替えると「ゆきのとさとしのだいぼうけん」となった。すべてにパラパラ漫画が描かれていて、順にめくっていくと...母のお腹に雪乃がいたときから、誕生、雪乃をあやすサトシ、犬から守ってあげた思い出、ふたりで雨宿りなどなど、ページは雪乃への愛に満ちていた。最後には「ゆきのだいすき」とメッセージも。これを見て雪乃は、ようやく長年の呪縛から解き放たれる。
刑事事件ではないけれど、これもひとつの事件解決だ。タケルも少しわかってきたみたいです。