加地大己(瑛太)は東凛大学医学部4年。「志望した心臓外科のゼミに受かったかなぁ」と掲示板を見るが合格者リストに名前はなかった。でもなんかヘン。五十音順で自分の名前がちょうど入る箇所に紙が後から貼られ、そこに「安田」という名前。カ行に「やすだ」、おかしくない?
「なんで?」と首をひねる大己に石末亮介(生田斗真)は「また同じゼミだなっ!」と話しかける。え?と亮介の指すところを見るとそれは「法医学ゼミ」のリスト。それも大己の名前は一番下だ。「!」なにか思いついた大己はそのまま法医学ゼミ・佐川(時任三郎)の研究室へ行き「リストの僕の名前を移動させましたねっ!?」と詰め寄る。
しかし佐川は質問には答えず「おお~待ってたぞ」と歓待し、大己をずっと前から知っている風で「君は法医学に向いている。はじめて会ったときから思ってた」と満面の笑み。心臓外科を希望した理由を「心臓は生命の最後の砦だから」と語る大己だが、「亡くなった人の最後の声を読みとる医学にも価値がある」と佐川に言われ法医学に興味を持ち始めるのだった。
てなわけで、大己は佐川のごり押しで法医学ゼミに入る。亮介の他に久保秋佳奈子(石原さとみ)、桐畑哲平(遠藤雄弥)、羽井彰(佐藤智仁)と、たった5人しかいない人気のないゼミだ。しかし久保秋=アキ(亮介命名)は学内トップの成績ながらあえてここを選んでいて、その理由は彼女が母親を早くに亡くしてることに関係しているみたい。
早速運び込まれたのは他殺の疑いもある男性・市原(モロ師岡)さんの遺体。ゼミ生の見守るなか、佐川と准教授の夏井川玲子(矢田亜希子)の執刀で解剖が始まると、目の前で展開される光景に一同圧倒されてしまう。大己は呆然としながらも「この人、昨日まで普通に生きてたんだ」という思いに胸を詰まらせる。
解剖の結果わかったのは、市原さんが重さ30キロほどの物体が落下してきたことによって死亡したということ。何者かが建物の上から市原さんに向けて凶器を落としたのか? おかしいのは頭蓋骨の骨折箇所が頭頂部でなくおでこだったことだ。市原さんは物体の衝突時に上を見ていたことになるが、落下するものが見えたならなぜ逃げなかったのか。
「現場に行ってみよう」と大己。どんなことも「なんで?」と思うと放っておけない質なのだ。男どもは「おう!」と同意するがアキだけは「法医学者は解剖結果を精査して判断すべき」と警察の領域に立ち入ろうとする大己たちを諫めて残る。
現場のビルは思いのほか低かった。大己たちは哲平に市原さんが見つかったときの体勢を取らせてみる。道路脇の花壇に向かい、両手を前に差しだしてうずくまっていた。そして表情は微笑むようだった、と。大己は哲平の再現を眺めながら、現場に手向けられた花束を見つめていた。
大学に帰ると玲子が怒っていた。「探偵気取りしてるヒマあったらデータを見返しなさい!論文を読み倒しなさい!!」 アキも同意見だ。しかし大己は懲りずに独自の調査を進める。市原さんの勤め先に行って仕事ぶりや離婚歴があることを聞いたりなんかして。そのなかで気になったのは、市原さんが野球嫌いだったかも?という情報。あまり人付き合いのなかった市原さんだが、上司と呑みに行った店で一度だけ、「野球中継を消してほしい」と他の客とトラブルになったというのだ。なんかひっかかる。
そんなある日、図書館で事件をふり返ってた佐川ゼミ員5人。アキが市原さんの骨折が両腕の外側の骨にあったことを問題提起する。そして哲平がまた、市原さんが発見されたときの姿勢を再現する。...と、それは手のひらを上に向けた雨乞いの儀式のような体勢で...「!」 それを見た大己が何かひらめいて「受け止めたかったんだ」とだけ呟いて走り出した。4人も後を追う。
大己が会いたかったのは市原の元妻・秀子(美保純)だった。一人住まいの団地まで押し掛けてきた医大生を快く家に上げた秀子は市原と別れた経緯を話し始める。
野球が好きだった市原さんは息子にグローブとボールを買い与え、キャッチボールを楽しんでいたが、ある日、夫婦が留守をしている間に、息子さんは一人でキャッチボール遊びを始め、団地のベランダから誤って落下、死んでしまったというのだ。この事故以来、野球が嫌いになったのだ。夫婦は我が子の死を乗り越えられずに離婚。秀子は「あの人は最後まで可哀想だった」と涙を浮かべる。
しかし、大己は「いいえ!」と首を振る。「なぜなら人ひとりの命を救って亡くなったのだから」と。
大己の推理はこう。市原さんは仕事中に現場を通りかかり、ビルの屋上から子どもが飛び降り自殺をしようとしているのを見てしまった。気づくのが遅く、飛び降りるのを止めることはできなかったが、市原さんは身を呈して子どもを受け止め、その衝撃を受けて亡くなってしまったのだ、と。現場に30キロの凶器が残っていないことから、飛び降りた子どもは生きて、自分で歩いて帰ることができたと推測できる、と。秀子は大己の話に安堵の涙を流すのだった。
後日、再び現場を訪れた5人。アキが花束の陰にカードを見つける。そこには拙い文字で「ごめんなさい。ありがとうございました。」とあった。やはり、子どもは助かったのだ。よかったよかった。
ってことなのか? 自殺をするような繊細な子どもが「自分のせいで知らないおじさんが死んでしまった」現実を「ありがとうございました」と受け入れることができるんだろうか? それに、「法医学者しか聞き取れない声がある」と佐川は言うが、大己のやっていることは「法医学者じゃなきゃできないこと」とは思えないし、そもそも科学的な裏付けが取れないうちに奥さんとこに報告しに行くなよぉ! かなり突っ込みどころいっぱいです。
でもまあ、このドラマは瑛太くんの今どきの男子っぷりを堪能するためのものと割り切って見て参りたいと思います。