「あの夜、泰輔くんが見たのは確かに私だ。レシピを取りに行った。が、断じて殺していない。ご両親は既に殺されていた!」という戸神政行(柄本明)の告白に一同呆然。
「お父さんがレシピを売るわけがない!」と異議を唱える静奈(戸田恵梨香)に萩村(設楽統)と柏原康孝(三浦友和)は、事件の日、塔子(りょう)が金の調達に知り合いを尋ね回っていたこと、コンビニで何かをコピーする姿も目撃されたことを告げ「ない話ではない」と政行の告白を裏付ける。
しかし。「14年の時間があれば、つじつまの合う話をでっちあげるのは簡単だ」と柏原。功一(二宮和也)だってレシピだけ盗んで殺してはいないなんていう都合のいい話は信じられないと言う。と、政行は「証拠があります」と風呂敷包みを差し出す。それはもう1本の傘だった。
政行は事件の日、仕事が終わってから約束どおりレシピを取りにアリアケに行った。しかし指定された裏口から入ろうとしたとき、別の人物が同じ裏口から入っていく姿が見えたという。「有明さんは別の人にもレシピを売ろうとしている...騙された!」と思い、その人物が出ていくのを30分ほど待っていた。それまで降っていた雨が止むころ、その人物が出て行ったので家の中に入るとすでに二人は殺されていた。混乱したが、目に入ったレシピを持ち帰ることは忘れなかった、と。
そして、証拠と差し出した傘は犯人のものだと政行は主張する。「私は傘を忘れたのではない。犯人が持ってた傘を取り違えたのだ。後で気づいて、何かのときに警察に渡そうと保管していた」と。政行は取っ手に犯人の指紋があるはずと言うが、萩村が矛盾を指摘する。
現場に残されていた傘、つまり政行が犯人のものと主張する傘からは指紋がふき取られていた。政行の話を信じるなら現場にあった傘には指紋が残っているはずなのに、おかしい、と。しかしとりあえず、萩村と柏原が傘についた指紋を調べることになる。
しか~し! 功一は政行が持ち出した傘の取っ手のところを見て、ある場面を思い出し、そしてあまりの怒り、そして落胆に震えていたのだった。功一はこの時、真犯人にたどり着いてたのだ。
戸神邸から出た有明三兄妹と刑事二人。功一は「柏原さん、ちょっと二人で話したいけどいいっすか」と呼び止める。柏原は少し考えて功一の後に付いていく。萩村と泰輔、静奈は警察へ。
功一は柏原をジョージクルーニーのいつもの屋上に連れていく。そして単刀直入に問いかける。「犯人はあなたですよね」 功一は政行が提示した証拠の傘の杖に無数の傷が付いていることに気づいてた。そしてこの傷は前にも見たことがあると思い出したのだ。柏原は当時、捜査の合間にゴルフの素振りを自分の傘でよくやってた。事件の夜、親を殺されて呆然としていた功一は、その夜も傘で素振りをする柏原を見ていた。
おまけに現場にあった傘に指紋がなかったのも、柏原の犯行なら筋が通る。事件現場に一番早くかけつけて指紋をふき取ってしまえばいいのだ。
「どうしてさっき言わなかった?」と柏原。「よりによって一番親身になってくれる大人を疑うなんて、オレのほうがどうかしてると思った。信じたくなかった」と功一。「なんで殺した?」「金だよ」と柏原はあの夜のすべてを話し始める。
息子の手術のために金が必要だった柏原は、幸博(寺島進)に「暴力団に借金の話をつけてやるから」と金を集めさせて、当日「この金を貸してほしい」と頭を下げた。しかし、幸博は首を縦に振らなかった。しかし柏原にはその金がどうしても必要で執拗に幸博に迫ると「帰ってくれよぉ!」と幸博が包丁を持ち出した。もみ合ううちに刺してしまった。そして成り行きで塔子も殺すしかなかった...。
「金なんかでオレの両親殺しやがって......レシピ盗まれて殺されたほうがマシだよ!」と功一は柏原に殴りかかる。
この頃、萩村たちは「傘から指紋が出そうだ! 犯人がわかる」と浮かれていたが、柏原に連絡したところ「それよりオレの引き出しに...」とことづけられ、引き出しに入っていた手紙の内容に愕然としていた。それは14年前の事件は自分の犯行だと告白したものだった。
問いつめられた柏原は懐から拳銃を取り出し功一をねらう! しかし功一がひるむと銃口を自分の喉元に突き当て......バンッ!!
車で駆けつけた泰輔、静奈、萩村は銃声を聞き急いで屋上へ。そこには銃を構えた功一とうずくまる刑事。撃ってしまったのか!? いや、ふたりがもみあううちに弾が暴発しただけだった。が、もはや功一はいつでも親の仇を討てる状況だ。どうする?
「なんでアンタなんだ...頑張って生きてきてやっと頼れる大人を見つけたと思ったのに」...功一は銃口を向けたまま柏原に問いかける。泰輔も静奈も突きつけられた不条理に呆然としている。そして三兄弟に「すまないことをした」と土下座する柏原に、功一は改めて銃を構えると、こう言い放つ。「アンタには生きてもらう。辛くても現実に向き合ってもらう」
功一が銃を下ろす。静奈が空を仰ぐ。すると、流星。しし座流星群をやっと3人で見られた。願いが叶った。でも全然うれしくない。
事実確認の後、柏原の罪が確定し、アリアケ事件は解決を迎えた。しかし萩村の報告を受けても「スッキリしないっすね」と功一。「ま、一生スッキリなんてしないんだろうけど...」
スッキリしなくても人生は進む。泰輔は功一に自首の意志を伝える。「本当の幸せを手に入れるため」だ。功一はそんな弟の決意が頼もしい。そして二人で自首をしようと決める。問題は静奈だ。
功一と泰輔は行成(要潤)を呼び出し「自首をすると言えば静奈も付いてくる。それは困る」と相談、「静奈を説得してほしい」と頼み込む。「僕にそんな力があるかな...」と最初行成は躊躇しながら、二人の真剣なまなざしに「やってみましょう」と決意を固める。
そして行成はとがみ亭新店舗のオープン記念パーティに静奈を招待する。「パーティ」だが客は静奈ひとり。静奈をアリアケを思い出させる柱のある居心地のいい席に座らせ行成は「ずっと側にいてほしい」と大粒ダイヤの並んだ指輪を取り出す。静奈にはそれが行成を騙すために功一が用意した偽ダイヤだとすぐにわかったが、「これを貴方に渡すのが僕の役目だったでしょ?」といたずらっぽく微笑まれ、行成がすべてを知りながらも自分にプロポーズしてくれたことを知った。うれしくて涙が止まらない。
そして2年が経つ。泰輔には執行猶予がついたが功一は2年の実刑をくらってしまったのだ。出所前、功一は静奈にハガキを書く。そこには行成がアリアケを買い取ってくれたことへの感謝と黙って自首したことへの謝罪、そして「許してくれるなら店にサインを出してくれ。なんでもいいから」と書いておいた。
横須賀に戻った功一は「サイン」が出ているかどうかドキドキしながらアリアケに向かう。そして勇気を振り絞って目線を上げるとそこには千円札で「おかえりアクセル!」......へ? 実はサギ(中島美嘉)がアリアケを手伝いに来ていて静奈宛のハガキを隠れて読み、勝手にサインを出してたのだ。静奈の迎えを期待してた功一はちょっと残念。けど、迎えに出てきたサギに促されて店に入ると、静奈と泰輔は何事もなかったみたいに平温で功一を迎えてくれたから、まいっか。
「アニキ、レシピどおりに作ってもおんなじ味になんないんだよ」 二人は開店のためにハヤシライスを仕込んでたのだ。「どれどれ...おい、火加減強すぎるよ」と功一はすんなりもとの三兄妹の空気に戻っていく。「ほらぁ、しぃの言ったとおりじゃ~ん」
アリアケ復活開店。店は大盛況で萩村もジョージさん(尾美としのり)も来ている。遅れて行成も花束持参で登場。静奈は輝く笑顔で「いらっしゃい、早かったね」と行成を迎え入れる。
「お客さん、何にしましょう?」と功一。「じゃあ、ハヤシライスを」と行成が注文する。答えはもちろん、「あ~おわっちゃいましたねぇ」(笑)。
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