「絶対あいつだ」泰輔(錦戸亮)があの夜、裏口から逃げるのを目撃した男が、14年が過ぎた今、目の前にいると言われても、功一(二宮和也)はにわかには信じられない。
兄ちゃんたちがあーだこーだ話してると、行成(要潤)との偽装デートを終えた静奈(戸田恵梨香)が泣きはらした目で帰ってくる。「どうした?」功一が心配すると静奈は、試食会の最後に出てきたハヤシライスのことを話し始める。一口食べたとたん、おいしさと、何より懐かしさで涙が止まらなかったと。「だって、お父さんの味だった...」
しかも、話を聞き進めると、泰輔が「あいつ!」と言った男は行成の父、つまりとがみ亭社長の戸神政行(柄本明)だという。......どういうことだ?? あの夜現場で泰輔が目撃した男が戸神政行で、戸神が経営するとがみ亭のハヤシライスが父のハヤシライスと同じ味。
泰輔は「戸神がアリアケのレシピを盗んだんだ。あいつが犯人だ!」と騒ぎ立てる。功一もその推理に半ば同意しながらも「証拠が足りない」と弟をなだめ、「兄ちゃんに任せろ」と自力で調査を始める。
まずとがみ亭本店でハヤシライスを試食、従業員から「社長の元祖ハヤシライスは今はどこの店でも出していない」という証言を得、自分で父ちゃんのレシピに忠実にハヤシライスを作ってみる。そして泰輔と静奈に2パターンのハヤシライスを試食させる。
「どっちが父ちゃんの味に近い?」功一が問うと、泰輔は「どっちもうまい!」と頼りないが静奈は片方を「こっちは完璧にお父さんの味。最後に独特の香りが残る」と指摘する。そしてとがみ亭の味もこれだったと。
「その通り!」確かに静奈が選んだほうがアリアケのレシピだった。秘密は名古屋の小さな蔵で作られてるしょう油「無闇」で、功一は蔵に行って貴重な証言を得てた。とがみ亭も無闇を古くから使っているが、アリアケはとがみ亭以前からのつき合いだということ。そしてとがみ亭との取引は事件の1ヶ月後から始まったというのだ。
話を聞いた泰輔は「アイツが犯人だ。ぶっ殺そう!」と息巻くが、「門外不出のノートが手元にあるのに、なんでレシピが真似されたのかわからないし、物証もない」と功一はここでも慎重。そしてターゲットは行成ではなく1000万でもないと方針転換を宣言する。「ターゲットは戸神政行が犯人だという証拠だ。一番大きなヤマになる」
そんな会議のさなか、ジョージクルーニーに行成が現れ、「女子大生との恋に破れそうだ...」と功一に泣き言を言う。女子大生とはもちろん静奈=佐緒里のこと。「きっと嫌われた」と落ち込む行成を「大丈夫だよ」とけしかけながら、功一はすぐ上にいる静奈に和解メールを送らせる。
もう連絡は来ないだろうと諦めていた静奈からのメールに行成は大喜び。「先日、ご迷惑をかけたお詫びにお食事でも」と誘われ「じゃあ明日!」とはしゃぎまくる。
「佐緒里さんをお連れしたいところがある」と連れられたのは行成が任される西麻布の新店舗。改装中の店のレイアウトを説明しながら、「あなたならどこの席を選びますか?」と問う行成。佐緒里が柱の陰のこぢんまりしたボックス席を指し示すと行成は「僕もです」と目がハート。
佐緒里は行成に試食会で泣いたワケを話す。子供の頃に友達の家が洋食屋で、そのあったかい雰囲気が大好きだった。その店のハヤシライスの味も。事情があって店がなくなり、友達も遠くへいってしまって、寂しい思い出があるが、先日食べた元祖とがみ亭のハヤシライスを食べて、その味を思い出し懐かしくなったのだ、と。
静奈は西麻布店のボックス席にアリアケの店内を重ねていたのだ。アリアケにも同じような柱があり、静奈は小さなころからその席が好きだった。家族が仲良く食事する風景、婚約指輪を男性がプレゼントしていた時もあったなあ。
その頃、泰輔は柏原(三浦友和)に誘われ、ジョージ(尾美としのり)ともどもキャバクラ遊びを楽しんでいた。酔ってなかなか帰らず「おまえんちで飲み直しだ!」と誘う柏原。泰輔は拒みながらも少しだけこの刑事に惹かれていた。別れ際、「今日は楽しかったな!」と笑う柏原を、笑顔で見送る。
泰輔が家に帰ると、功一が「静奈がもう行成に会いたくないって」と困り顔。理由を聞くと「アイツいいやつなんだもん。なんか...可哀想」という答え。「仇の息子なんだぞ」と功一の喝に「わかってる」と答える静奈だが、明らかに元気がない。もう3兄弟だけで戸神政行のしっぽを捕まえるのはむずかしいのだろうか?
「アニキ...警察に相談したらどうかな。柏原って刑事は信用できる気がする」と泰輔のアイデアに意外にも功一も同意する。しかし、「あくまで証拠は自分たちで見つけなけきゃ」と静奈に向き直る。「戸神政行とアリアケに接点がある証拠を引き出せるのは静奈、おまえだけ。仇とってやろうぜ」と功一に言われ、静奈はうなずく。
行成が家に帰ると両親(母親は森下愛子)がトランプで遊んでいた。「君もやりなさい」と政行に促され、渋々仲間に入る行成。親子の会話はとがみ亭の試食会で泣いていた娘=佐緒里のことになる。母親は「気を惹こうとしてるのよ、気をつけなさい!」とくだらないことを言ってくるばかりだが、政行は佐緒里が泣いた理由を聞いて、様子がおかしくなる。
「昔食べたハヤシライスの味に似ていた」「その店は横須賀にあった」「わけあって店はなくなった」と聞くと「似たような味とは心外」と見る見る顔色が曇る。さらに「何年ぐらい前の話だ?」と興味を示すので「心当たりが?」と問うと露骨に不機嫌になり「寝る!」と立ち去ってしまった。おかしい。
しかも後日、行成が新店舗で内装工事の進捗を見守っているところに政行が現れ、「西麻布店で元祖ハヤシライスを復活させる話は中止だ。おまえもオリジナルの味を作りなさい。以上、決定事項!」となんだかすごい剣幕。ますますおかしい。
不穏な空気はジョージクルーニーにも。ある日、店に「矢崎の妻です」と女が現れる。矢崎とは静奈の実の父親。功一が面倒くさそうに「なんの用?」と訊ねると女は思わぬことを口にした。「ご両親を殺したのは夫です」 な、な、なんですと~!?
![]() | Beautiful days(DVD付)(初回限定盤) 嵐 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
