コード・ブルー 第9回 2008/08/28放送分  

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 出血のショックで危険な状態だった黒田(柳葉敏郎)もなんとか容態が安定し、いよいよ切断された腕の再生手術が森本(勝村政信)と藍沢(山下智久)の執刀で行われる。なんとか腕はつながった。しかし、機能の大幅な改善は望めないというのが執刀医2人の診断。麻酔からさめた黒田に森本が報告する。回復しても物を掴むのがやっと。メスは握れないだろう。そして藍沢の対応は間違っていなかったと。

 白石(新垣結衣)は自分の不注意から黒田を事件に巻き込み、結果、黒田の医師生命を奪ったことの重圧に耐えきれずにいた。しかも、理事長や弁護士の聴聞会が開かれ、田所センター長(児玉清)、梶(寺島進)、森本とともに呼び出され証言を迫られる。「避けられた事故じゃなかったのか?」「なぜフェローを行かせたのか?」

 そもそも病院側は費用もかかり面倒を背負い込むドクターヘリ事業から早く撤退したがっていた。だから、今回の事件をあげつらっている面もあるのだが、白石はすべての責任が自分にあると思いこんでしまう。

 藍沢も混乱していた。果たして、現場で腕を切断した自分の判断は正しかったのか? あの場に自分でなくシニアの森本がいたならば最悪の事態は回避できたのではないか? 「黒田がうわごとを!」とナースから呼び出されて病室に駆けつけると黒田が寝言でオペの指示を出している。そして、藍沢を目にするや「オレの腕はどこだ?」と言って気を失ってしまう。

 藍沢はヘリポートでぼんやり。「どうした。らしくないぞ!」と声をかけてきた梶に藍沢は「僕は黒田先生の命よりも大事な物を奪ってしまったのかも...」とつぶやくが、梶は「生きてなきゃはじまらねえよ」と藍沢を元気づける。

 と、ヘリの出動要請。今日の担当の白石がヘリに駆け寄るが、頭に黒田の事故の映像が蘇り脚が動かなくなってしまう。その様子を見た藍沢が代わりにヘリに乗る。

 向かった先は成田空港。11歳の男の子がエスカレーターから転落し全身を打っていた。近くでは母親が携帯を手に何やら怒鳴っていたが、その電話を藍沢に手渡した。「あなたに代われって!」「?」状況がまったくわからぬまま電話に出た藍沢は驚いた。電話の相手は黒田。ケガをしたのは黒田の長男・健一くんだったのだ。

 健一が1歳のときに黒田と有里子(奥貫薫)は別れ、それ以来、アメリカで生活をはじめた妻子とは会っていない。10年ぶりの再会がこんな形になるとは。

 病院で検査の結果、健一くんは腹腔内出血で手術が必要な状況だった。黒田が現れるや有里子は「外科医の腕を磨くために私たちを捨てたくせに、大事な時にケガってなによぉ! 健一を助けてよぉ!」と暴れているが、事故で腕を切断するという重傷と聞くや怒りを治める。
 オペは無事終了。健一くんは一命をとりとめる。

 有里子は田所のもとへ。「あの人は大丈夫ですか?」 10年前、田所はドクターヘリ事業を立ち上げるため、気むずかしいが腕のいい医師だった黒田を引き抜いた。それまで人間関係でうまくいかずくすぶっていた黒田は水を得たように働き始めた。有里子はそのことを感謝していると言いながら、一方で、「医療にのめり込んだ黒田が家族を顧みなくなったのもそれから。すれ違いで離婚を決めた」と話す。田所は黒田から家族と腕を奪ってしまった責任が自分にあると悔やむ。

 そんななか、健一くんのMRIで脳腫瘍がみつかる。腫瘍が原因で一時的な意識障害が起こり、それで転倒してケガをしたのだ。「ケガで病巣が見つかったのは幸運だった」と黒田に説明する西条(杉本哲太)だが、「健一は助かるのか!?」と詰め寄る黒田に「100%はない。そんなことを言えるのは神だけだ。それはおまえが一番わかってるだろ!...全力は尽くす」と去っていく。

 あまりのことに有里子が黒田に八つ当たりしている様子を見た白石が、その後、黒田を訪ねる。白石が言葉を発する前に「体調は治ったか?」と黒田。「オレの腕は元通りにはならないようだ............おまえらに会わなければよかったな」......白石は黙ってその場を走り去り、藍沢がその後を追う。

 折しも雨。構わず外に飛び出し、大事に書きためてきた医療現場でのメモを地面にたたきつける白石。「小さい頃から周りの顔色ばかり気にしてた。ここに来たのも自分の意志じゃなかった。周りに求められてる自分を演じてただけ......私はここに来ちゃいけなかった。こんな私がいたから黒田先生の人生がめちゃめちゃに......」 藍沢はただ、白石の肩に手を置き慰めるしかなかった。雨はますます激しく二人に降りかかる。