夏祭りの会場で山車が倒れ、見物客が押しつぶされた。ドクターヘリは、脚を骨折し、壊れた山車の木片の一部が尻から腹に刺さった中年男性・福島さん(平賀雅臣)を搬送、同じ場所で打撲や骨折を負った福島さんちのじいちゃん(織本順吉)、奥さん(宮地雅子)、娘の結菜ちゃん(大作空)も救急車で搬送されてくる。
重症のお父さんのオペは黒田(柳葉敏郎)の執刀に藍沢(山下智久)と藤川(浅利陽介)がサブで入りなんとか無事終了。一段落と思いきや、この一家、とても手がかかるのだ。
奥さんはHCUの機器の音がうるさいからと「部屋を移してくれない?」とか「ヘリで運ばれたけど、料金かかるの?」とか口やかましく、結菜もこまっしゃくれてて扱いづらいし(イケメン藍沢に興味があり、アプローチしてみたり)、おじいちゃんはバイタルのスイッチを勝手に切っちゃったり病室を抜け出したり...
「じいちゃんがいない!」と、結菜ちゃんが「こーさく」(結菜は親しみをこめて、藍沢をこう呼ぶ)に知らせに来た。じいちゃん担当の緋山(戸田恵梨香)を筆頭に病院中を探し回ると、「ヘリに乗せろ」と無茶してるじいちゃんが発見される。
「じいちゃん見つかったって」と結菜を連れて病室に戻る途中藍沢は、ちょうどリハビリ病棟に移動中の祖母・絹江(島かおり)と遭遇する。「たまに顔出すね。自分の都合ばっかりでごめん」と車椅子の祖母に優しく声をかける藍沢。絹江は微笑みながら、「今度孫が来ることになったの。あなたにも会わせたいわ」と。このやりとりで藍沢の心の痛みを感じる結菜ちゃんだった。
その夜、緋山の回診中、じいちゃんが高熱を出していることが判明する。検査してみると結腸損傷による腹膜炎とわかり緊急オペが決まる。そしてお父さんの意識も混濁。MRIで脳内出血が見つかりこちらも緊急オペ。どちらも難しい手術と聞き、奥さんは動揺。手術の同意書へのサインを躊躇し始める。
対応に当たった白石(新垣結衣)に奥さんは「事故現場に飛ぶとき、怖くなることはないの?」 白石は応える。「いつも怖いです。でも待っている人がいる以上逃げたくない」と。この責任感に触れ奥さんは「よろしくお願いします」と決断。オペが決まる。
その頃、藍沢は待合室にポツンと座る結菜ちゃんを発見。さすがに不安なのだ。藍沢は黙って隣に腰を下ろし、耕作という名前の由来を話し始める。結菜から前に「古臭い名前ね」と言われてたのだ。耕作は「晴耕雨読」という言葉から祖母がつけてくれた名前だった。
「古臭いけどいい名前だわ」と結菜。藍沢が結菜の名前の由来を訊ねると「結は人を結びつけるって意味。じいちゃんがつけてくれたの。菜はじいちゃんが好きな菜っ葉...」「いい名前だ」と藍沢が言うと「そうなの...」と結菜は泣き出す。
しかし「お父さんとおじいちゃんの手術をするのは二人ともこの病院で一番腕のいい医者だ。俺も全力を尽くす」と藍沢が言うと、泣きながらも「...一番...なのに......二人なの?......ヘンなの...」と言い返してきた。骨のあるガキである。そして大作空さん、化け物のように演技がうまいぞ。
黒田と西条(杉本哲太)がそれぞれ執刀したオペは難しいながらも無事終了する。待合室で結果を待っていた奥さんと結菜に黒田が報告をすると、張り詰めてた緊張が解けたのだろうか、結菜ちゃんがびえーんと泣き出してしまった。子どもらしくてちょっと安心。
翌日、お父さんとじいちゃんより一足先に退院する結菜に藍沢が「届いてたぞ」と赤い金魚を差し出す。救急車で運び込まれたときから、結菜がずっと「私が持ってた金魚がいない」と探してたのだ。しかし、藍沢はクールに決めたつもりでも結菜には藍沢の優しい気持がバレてた。だって、結菜が持ってたのは黒い金魚だったのだ。「しょうがないな、3番目のボーイフレンドにしてあげる」 立ち去る藍沢の姿を追いながら結菜ちゃんは呟く。
と、口は悪いしお騒がせな一家の一件が落ち着いたところで、ドクターヘリの出動要請が入り黒田と白石が向う。工場でボイラーが爆発しけが人が出ているというのだ。「熱傷が1名」という情報だったが、事故現場に着くと「気道に熱傷の疑い」などの患者が次々とボイラー室の外に集められてくる。さらに「ボイラー室にもけが人が!」との声に白石が走った。
と、黒田が「安全確認だ!」と叫ぶが声が届かない。仕方なく白石を追って黒田もボイラー室へ。追いついたところで「現場に近づく場合は消防に安全確認...」と天井の配管から蒸気が吹き出し、その余波で鉄骨が崩れかかる! 咄嗟に白石を突き飛ばした黒田がその下敷きに。
ヘリで応援に向っていた藍沢と緋山の無線に「黒田が巻き込まれた」との情報が入る。そして現場に着いた藍沢は愕然とする。黒田は利き手である右腕を鉄骨に挟まれ身動きが取れない状況だったのだ。白石は「私のせいで...」とうずくまっていて役に立たない。どうする!? と、黒田が声を上げる。「切断しろ」
......過去に事故現場で腕の切断を躊躇なく決めた藍沢だが、今回はわけが違う。黒田の右腕は人命を救うメスを握るためのものだ。しかし、「切断だ」......藍沢はついに「わかりました」と黒田の指示を聞き入れる。
ヘリは藍沢と緋山、白石、そして黒田とその切断された右腕を運んで翔北に向う。待つ医師たちも、ヘリのパイロットも、誰もが沈痛な面持ちだ。黒田は、藍沢は、そして白石は、どうなってしまうんだろう??