建物の解体現場で爆発事故が起こりドクターヘリ出動要請が入る。「負傷者は3名」。ヘリには三井(りょう)と森本(勝村政信)が乗ったが、現場について愕然。負傷者が30名はいそうな大惨事で、重傷者も多数いそうだ。
現場からの報告でフェローたちも次々と現場に入る。藤川(浅利陽介)を除いて...。藤川は黒田(柳葉敏郎)から「このままいてもヘリに乗ることはない」と断言され「新しい病院を探せ」と止めまで刺されているのだ。
先に現場入りしている三井と森本が負傷者を診察してまわり、容態や緊急度に応じて色分けしたトリアージタッグをつけながら、搬送の優先順位を決めている。黒が死亡か救命不可能、赤が重篤で緊急性を求められる患者、黄色は生命に関わる状態ではないもののなるべく早い処置が必要な患者、そして緑が軽症。
遅れた到着した藍沢(山下智久)白石(新垣結衣)緋山(戸田恵梨香)、そしてナース冴島(比嘉愛未)も処置に走る。
緋山はガラスの破片が刺さったのか出血多量で倒れている男を発見する。「助けてくれるんだね。ありがとう」と微笑んだ男はしかし、その直後に血を吐き、息絶えてしまう。「ありがとう」の言葉に応えられなかった自分の不甲斐なさからか、助からないとわかっているのに心臓マッサージを続ける緋山。それを見た三井は「治療を必要としている患者が他にいる!」と緋山にカツを入れる。
白石が発見したのは、爆風で吹き飛ばされ、コンクリから突き出した鉄筋に腹を串刺しにされた男・横山だった。悲惨な状況にもかかわらず、「おっと若いのが来たね。よろしくね~」としゃべり続けている。ここに藍沢が現れこう告げる。「今はアドレナリンが出ていて痛みを感じないかもしれない。しかし腹の血管が損傷しているのは間違いなく、鉄筋を抜けば危険な状況だ」と。横山は「そっか死ぬか...」と元気をなくす。
横山は「ポケットに定期入れがあっただろ。ちょっと探してもらっていいかな」と藍沢に頼む。そこには2人の子どもと夫婦の楽しげな写真。近々3人目の子どもが生まれるという。「名前...決めてたのに...アンタに教えるから女房に伝えてくれよ」と言ったきり、意識が薄れていく横山。冷血・藍沢の表情が少しゆがんだ気がした。
レスキューを呼んで刺さった鉄筋ごとヘリに乗せたいのだが、レスキューは他のところで手間取っている。時間ばかりが過ぎるなか、藍沢が決断する。「鉄筋を抜く!」 脈拍も血圧も落ちているので出血も最小限ですむかもしれないという判断だった。そして「せーの!」と身体を動かそうとする寸前に、冴島が「黒田先生と連絡とれた」と携帯の受話器を藍沢の耳に。
黒田の指示は「開胸しろ」だった。胸を開いて心臓に近い動脈を鉗子で留め、患部への血流を最小限に止める処置をしたうえで鉄筋から身体を抜くということだ。そして受話器から簡単な指示を伝えると、黒田は「任せた」と電話を切った。
処置はうまくいった。が、なぜか心室細動。薬を使っても状態は回復しない...もうダメなのか?? と、誰もが諦めたとき、藍沢が渾身の力で横山の胸を打つ。すると!奇跡的に脈が回復し、横山はヘリへ。「名前は自分で伝えろ」とつぶやく藍沢。こころに異変が起きたのか?
病院では藤川が、軽傷の患者を別の病院に振り分けるための紹介状書きに励んでいた。今日食べたもの、体調、既往症...細やかに患者の話を聞く仕事は結構大変なのだ。そこへオペを終えた黒田が通りがかり「今日はもう交代していいぞ」と声をかける。しかし藤川は「やります」とあえて指示に逆らう。「オレにはここしかないんです!」と真剣なまなざしの藤川に黒田は少し驚きを見せつつ「勝手にしろ」と去っていく。
事故処理をあらかた終えた三井だが、表情は冴えない。昔、自分の判断ミスで死なせてしまった母子の父親・真壁(阿南健治)の弁護士経由で最近、証人喚問への召集状が届いていたのと、真壁が病院にやってきて「妻と子どもを殺した三井を出せ!」と暴れていたりするから。
医療ミスではないとはいえ、三井には後悔があった。「あのときの自分の判断は正しかったのか? 患者に感情移入しすぎて判断が鈍ったのではないか?」 そして三井はフェローたちの日々の迷いを目の当たりにして、新米だった自分を思い出しているのだ。
病院が落ち着きを取り戻したころ、老婆が運び込まれる。大腿骨骨折とショック状態。名前は「藍沢絹江」。そう、藍沢を育てた祖母だった。しかし藍沢はそのことは知らない。これから西条(杉本哲太)の手術があって、それを見学するため骨折の患者どころではないのだ。