ドクターヘリの拠点・翔北に今日も新たな患者。ヘリで搬送された男は落ちてきた看板に当たって鎖骨・頭蓋骨骨折の疑い。そしてもう一人は病院内で心肺停止になったお婆さんで、「コード翔北」(非常事態を知らせる院内放送)で医師たち呼び出しがかかる。
処置室では緋山(戸田恵梨香)が三井(りょう)と患者の対応準備。患者の急変を気にして徹夜してた緋山に「オペにならなくて残念だったね。徹夜もほどほどに」と三井が嫌味を言うと「論文で徹夜には慣れてる」と緋山。その論文は救急医療の場面での胎児への対応に関するもので、タイトルを聞いた三井が「へえ、私も参考にしてるわよ」と感心するくらいのものだった。カブを上げたか?緋山。
搬送された男は頭から血を流しながらもわーわー暴れてる。ケガでパニック?かと思いきや、着衣が乱れて胸元があらわになったときその理由がわかる。「ブラ男」だったのだ。藤川(浅利陽介)がこの患者を担当することになる。
心肺停止のお婆ちゃん・八重さんを見て藍沢(山下智久)が息を呑んだ。「昨日外来に来た人...」。黒田(柳葉敏郎)がピキッと反応する。「で、家に帰したのか!?」...歯痛を訴えていた八重さんから心疾患を見抜くのは確かに困難。しかし、藍沢はこのとき行われていた脳外科のオペが見学したいばかりに八重さんの話をちゃんと聞かなかったのだ。
黒田は藍沢を厳しく叱咤。「お前が殺すかもしれない患者だ。しっかり見とけ!」と八重の経過観察と同僚フェローのサポートという下仕事を命じるのだ。これを見て「しめしめ、これでヘリに乗るチャンスが増える」と緋山はほくそえむ。
白石(新垣結衣)は、階段から落ちて鼻の骨を折った女の診察に当たってた。しかし鼻以外に外傷なし。付き添いの彼氏の監視するような鋭い視線も匂う。DV? しかもこの女、鼻の形を元通りにする手術は必要ない、と謎の要求をする。
エレベーターで藍沢と一緒になった白石。「お婆ちゃんのこと、心が痛まない?」と問うが藍沢は「今だけだ。結局はオレがヘリに乗ることになる。自信ではなく事実」と言い切る。「自分の親が手術を受けるとしたら俺を選ぶだろ?」とも。また、白石がDVの疑いの患者のことを相談すると、「患者は心療科に送り、恋人は警察に」と、なんというか身もフタもないのだ。判断は正しいのだが。
この日はヘリの出動要請がなく、せっかくヘリに乗るチャンスを得た緋山は不満げ。しかし日没間近にギリギリで警報が鳴る。ショッピングセンターの駐車場で妊婦が自転車に激突され倒れているとのことだった。「やった!」と張り切る緋山は三井と一緒に現場に向ったのだが...
野次馬でごったがえす現場。妊婦は出血が多く危険な状態だが、最悪だったのは、妊婦に激突した自転車に乗ってた子どもが頭を打っていたこと。呼吸停止だ。一人だと思っていた患者が二人、いや、胎児を入れれば三人に増え、しかも三井は「胎児のことなら大丈夫よね」と緋山に妊婦の処置を任せて子どもの治療にかかりきりになってしまう。日没も迫って治療時間が残り少ない......。
「できません!」緋山が叫ぶ。「胎児についての論文は手伝っただけで、私には大した知識はないんです!」。しかし三井は「それで? アンタがやらないと妊婦が死ぬよ!」と緋山にすべてを任せてくる。しかし緋山は何もできず現場に立ち尽くすだけ。
現場から翔北にSOS。緋山が使い物にならないので黒田の派遣を要求してきたのだ。が、院内でも難しいオペ進行中で黒田は残ったフェロー、藍沢、白石、藤川に「現場に行って患者を助ける自信がある者?」と志願を募る。手を上げたのは藍沢。今回も山ぴーの出動ですっ!
現場に着いた藍沢は三井との連携もばっちりでテキパキと処置を進め、胎児も取り上げ、妊婦の命も救った。それをハタで見ているしかなかった緋山は完全敗北。打ち負かされまくったうえ、定員オーバーでヘリに乗れず電車でトボトボ病院に帰るのだった。
一方、ヘリで病院に帰った藍沢は八重お婆ちゃんの病室へ。口では強がってもやはり堪えているのか、単に自分の汚点にしたくないのか、いずれにしても回復を祈るようにして待っているのだ。と、八重さんが目を開ける。よかった!
藍沢はセンター部長・田所(児玉清)に「八重さんの家族に謝罪したい」と自ら申し出る。藍沢のいいかげんな対応が病状の悪化につながったと感情的になっている家族から、藍沢を守っていたのだが、「いいだろう」と田所。藍沢は家族の前でひたすら頭を下げる。そんな藍沢を黒田は「一体こいつの本音はどこに?」といった思いで見ていた。
凹みまくって帰ってきたのに「凹んでない」と強がる緋山。白石が慰めの言葉をかけると「きれい事」と反発するが、「あなただってかっこつけちゃって」と言い返されると心を開き、「藍沢が来てホッとしたの。患者から逃げたんだ、私最悪...」と。みんな悩んで大きくなる。
白石も鼻折れ女と対決する。鼻折れ女は鼻にコンプレックスを持っていて、恋人に殴って鼻をつぶしてと頼んでたのだ。「手術を受けてください」と白石。が、女は聞き入れない。「嫌...この鼻が憎い。あなたみたいなきれいな顔の人に言ってもわかんないだろうけど。悩みないんでしょ?」と。これに白石はキレる。「誰に言ってんの!? たしかに今まではちやほやされてた。でもここに来てからクズ扱いよ!ナースにまでバカにされて!...」と大爆発。ハッと我に返るが遅い。つい本音をぶちまけてしまった。失態...と、しかし鼻折れ女は「手術受けてあげてもいいよ」だと。何が功を奏するかわかりませんな。
さて、長い一日が終わる頃、白石は藍沢に声をかける。「昼間に聞かれたことだけど、自分の親が手術することになったら、私は執刀医に私を選ぶわ」と晴れ晴れと宣言する。「私もメゲない医者になる」と。
おっと、そういやブラ男。閉所恐怖症でMRIに入るのを拒んでいたのですが藤川がブラ男との交換条件で自らブラをつけてみてやるなどして心を開かせ、無事検査終了。結果、脳に障害はなくめでたしめでたしでございました。